謎作りで時間を失ういちばんの原因は、 きれいに作ってから直すことです。

清書したあとの修正は、 レイアウトの調整と印刷のやり直しがセットで付いてきます。

完成度は最後に上げる

工程を、この順に固定します。

段階作るもの確かめること
1ことばと条件だけ(メモ)答えが 1 つに絞れるか
2手書きの走り書き解けるか、別解はないか
3コピー用紙に粗く印刷難易度、所要時間
4本番の紙で清書読みやすさ、印刷のかすれ

段階を飛ばすと、後ろの工程でまとめて跳ね返ってきます。

段階 1:紙に書かない

いちばん軽い試作は、テキストだけです。

条件:4文字 / 2文字目「ん」/ 食べ物
答え:あんぱん
別解候補:?

この状態で、答えが本当に絞れるかを確かめます。 辞書を引いて件数を見るのは、この段階です。

条件を書き換えながら件数を見るのは、 くわしく検索でタグを足し引きするのが速いです。 結果の画面でそのまま条件を変えられるので、 行ったり来たりせずに済みます。

段階 2:手書きで解かせる

コピー用紙に鉛筆で書いて、人に解いてもらいます。

「汚いので清書してから」と思いがちですが、逆です。 汚いほうが、直しの指摘が出やすくなります。

きれいに作られたものを見ると、 人は「よくできている」と思って口をつぐみます。

手書きの段階で聞くべきことは、 テストプレイの進め方にまとめています。

段階 3:粗く印刷する

レイアウトを組んだら、まずコピー用紙に刷ります。

ここで見るのは、 紙のどこに何があるかと、書き込む場所があるかです。

紙質や色は、この段階では気にしません。

段階 4:本番の紙で刷る

最後にだけ、本番の紙を使います。

ここで初めて確かめられるのが、この 4 つです。

  • 細い線がかすれないか
  • 小さい文字が潰れないか
  • 裏が透けるか、透けないか
  • 鉛筆で書けるか、消しゴムで消えるか

裏が透けることをギミックに使うなら、 段階 3 で確かめても意味がありません。 紙が違えば透け方が違います。

直しの範囲を先に決める

段階が進むほど、直せる範囲は狭くなります。

段階直せるもの
1すべて
2ギミック、答え、条件
3レイアウト、文言
4文言の細かい修正のみ

段階 4 でギミックの直しが出たら、 段階 2 まで戻ることになります。

段階 2 を飛ばさないのが、いちばんの節約です。

印刷しないで確かめられること

意外と多くのことが、紙なしで分かります。

  • 答えが 1 つに絞れるか(辞書を引く)
  • 条件の数が足りているか(条件だけ人に読ませる)
  • 説明が長すぎないか(声に出して読む)
  • 拾う順番が決まるか(画面上で指でなぞる)

このうち「条件だけ人に読ませる」は、 紙も画面も要りません。口頭で足ります。

部数が多いほど、前倒しする

100 部刷ったあとに直しが出ると、100 部が無駄になります。

部数が多い企画ほど、 段階 2 と段階 3 に時間をかける価値が上がります。

印刷所に出す予定なら、 入稿の 1 週間前には段階 4 を終わらせておきます。 印刷方法の選び方は 家庭用プリンタと印刷所の使い分けにまとめています。

早く回すためのひとこと

試作を人に見せるとき、この一言を添えると指摘が出やすくなります。

「まだ手書きなので、遠慮なく分かりにくいところを言ってください」

完成していないと明示すると、相手は指摘しやすくなります。 これが、試作を早く回すいちばん簡単なコツです。