封筒を開けたときに、紙以外のものが入っている。 それだけで、その謎は少し特別なものになります。
ただし、封入物は部数ぶんの作業を生みます。 効果と手間を、先に見積もっておきます。
定番の小道具
| 小道具 | 使い方 | 手間 |
|---|---|---|
| 半透明シート | 重ねると文字が現れる | 中 |
| 小さなカード | 並べ替え、対応づけ | 中 |
| ひも・輪ゴム | つなぐ、束ねる | 小 |
| シール | 隠す、貼って答える | 中 |
| 封蝋・シール留め | 開ける順番を作る | 大 |
| 小袋 | 「まだ開けない」を作る | 中 |
いちばん費用対効果が高いのは小袋です。 中身は紙でも、「開けるタイミングを指定できる」という 進行の道具になります。
半透明シートの注意
重ね合わせの仕掛けは見栄えがしますが、位置合わせがシビアです。
- 印刷のずれ(家庭用プリンタで 1〜2mm)
- 断裁のずれ(さらに 1〜2mm)
- 解答者が重ねるときのずれ
合計で 3〜5mm はずれる前提で設計します。 位置合わせの目印(角のマーク、枠線)を必ず入れます。
目印がないと、正しく重ねているのに答えが読めない、 という状況が起きます。
カード類の枚数
並べ替えに使うカードは、5〜7 枚が扱いやすい範囲です。
8 枚を超えると、机の上で管理しきれなくなります。 床に落ちる、1 枚なくなる、といった事故も増えます。
枚数が多くなるなら、 カードに通し番号を裏に振っておくと、紛失に気づけます。
封入作業の見積もり
ここを甘く見ると、当日の朝が地獄になります。
| 作業 | 1 部あたり |
|---|---|
| 紙を折る(三つ折り) | 10〜15 秒 |
| 紙を数えて重ねる | 5〜10 秒 |
| 小道具を入れる(1 種類) | 5〜10 秒 |
| 封をする | 5〜10 秒 |
紙 3 枚 + 小道具 1 種類の封筒を 100 部作ると、 おおむね 1〜1.5 時間です。
小道具が 3 種類になれば、2 時間を超えます。 封入物 1 種類ごとに、部数 × 10 秒が足されると覚えておきます。
封入の事故を減らす
作業を早くするより、間違えないほうが大事です。
流れ作業にする 1 部ずつ完成させるより、 「全部折る → 全部重ねる → 全部入れる」の順が速く、抜けが減ります。
見本を 1 部作る 完成形を 1 部作って、横に置きます。 作業中に「これで合っているか」を確かめられます。
数を先に数える 封筒 100 枚、紙 A 100 枚、紙 B 100 枚。 先に数えておけば、最後に余った/足りないで抜けに気づけます。
抜き取り検査をする 10 部に 1 部、封をする前に中身を確かめます。
触れるものを使うときの前提
- 配る相手の年齢:小さい部品は、幼児のいる場では避けます
- 持ち帰りやすさ:かさばるものは荷物になります
- 郵送するか:厚みが増えると送料の区分が変わります
郵送を考えているなら、 封筒の厚みは早い段階で確かめます。 数ミリの差で扱いが変わることがあります。
小道具なしで手触りを作る
費用も手間もかけずに、触る要素を足す方法もあります。
- 折らせる:紙を折ると文字が並ぶ
- 切らせる:切り取り線を入れておく
- 回させる:紙を回さないと読めない向きに文字を置く
- 重ねさせる:配布物の 2 枚を重ねる(片方を薄い紙にする)
折らせるがいちばん手軽です。 紙 1 枚でできて、印刷の追加費用もかかりません。
折り位置に線を引くときは、 余白の設計で触れた 「折り目に文字を乗せない」も合わせて確かめます。
迷ったら紙を増やす
小道具を足すか迷ったら、 まず紙を 1 枚増やす方向を考えます。
紙は印刷の流れに乗るので、封入の手間がほとんど増えません。 「別紙にする」だけで、開く順番も作れます。
小道具は、それでは作れない体験があるときに使います。